はじめに
ヘルボロフカップにてNDで13位に残ることができました。
思考を整理するために文字で残しておいたものを、記録・記念用に記事にしました。
よろしければご覧ください。
使用デッキ
環境読み
新弾の目玉ギミック『侵略』を中心とした赤単、赤白、赤青、赤黒レッドゾーンの登場により速攻デッキが台頭。
それに伴い、受けデッキである赤青uk、白単天門が増加。
赤青ukに不利を取るものの、ハンデスにより天門に有利がつく黒単ヘルボロフが増加。
天門と黒単ヘルボロフをパワーで押しつぶせる赤緑モルトNEXTが登場。
赤緑モルトNEXTは速攻に弱いため、上記のデッキタイプで環境が回ると考察した。
環境中盤から終盤にかけて上記のデッキ以外に、
・《サイレントスパーク》のスタン落ちを乗り越えたイメンブーゴ
・赤緑モルトNEXTよりも防御力、安定性が高い赤緑t黒モルト王
などが現れた。
各デッキの特徴
環境初期に様々なデッキタイプに触れ、それぞれの利点・欠点に気が付いた。以下に想定していた環境デッキの特徴について記す。
レッドゾーン
レッドゾーンデッキは速度、突破力に優れるものの、4コストで走れる侵略元が4枚と不十分であること、赤白型の《オリオティス》や赤黒型の《エンターテイナー》といったメタカードを添えて走ろうとしても、これらメタカードの採用枚数が不十分なため受けデッキへのメタとして不十分であると感じられた。また速攻デッキの利点として1試合あたりの試合時間が短く、試合数をこなせられることがあげられるが、今期ではトリガーロージアのような長期戦前提のデッキの登場したことも逆風となった。
赤青uk
赤青ukは白単天門と同じく受けデッキに分類されるが、自らアグレッシブに攻めることもでき、多くのデッキタイプに対して柔軟に戦うことができる。しかし、唯一白単天門に対して非常に不利であり、その数も無視できるものではなかった。
黒単ヘルボロフ
黒単ヘルボロフは不利対面が少なく、赤青ukに対しても《グレンリベット》やドロンゴーの枚数次第で十分戦える。《タイガニトロ》や《ブラックサイコ》のような大型ハンデスを中盤にプレイできるため想定外の相手にも強い。《ドルバロムD》といった完全に詰みの状況まで持っていけるフィニッシャーもあり、デッキとしての総合力は高いと判断できる。しかし環境デッキの中で最もプレイ難易度が難しいと感じ、自分はうまく使いこなすことができなかった。
赤緑モルトNEXT
赤緑モルトNEXTはデッキパワーこそ高いものの、受けデッキに対してドラグナーを早期に引けないと展開力が貧弱になりやすいことや、デッキの安定度が低く、あらゆる対面に対して何もできずに負けてしまうといったリスクを常に持ち合わせている。
赤緑t黒モルト王
赤緑t黒モルト王は赤緑モルトNEXTよりもデッキに自由枠が多く、《天守閣 龍王武陣》、《バーニング銀河》といった受け札や初動のブーストカードを多く採用できることから赤緑モルトNEXTよりも安定性、対速攻耐性があり、環境的にはこちらの方が通りが良かったと考えられる。赤青ukには《ドラゴ大王》、白単天門には《ガイグレン》や《ヴィルヘルム》の連打、黒単ヘルボロフには《モルト王》といったように各対面に対しての解答を持ち合わせているのも強み。ただ、今期のビートダウンデッキとしてあげられる赤青uk、赤青、赤白レッドゾーンはトリガーが厚く、《ガイムソウ》まで耐えることができたとしても《モルト王》のリーサルが通りにくくこれらのデッキに対する勝率は安定しない。
イメンブーゴ
イメンブーゴは《サイレントスパーク》のスタン落ちにより以前よりも安定性が下がったもののまだ戦えると気付くのに遅れてしまい、上手く構築を組めなかったため使用することができなかった。ドラグハートを中心としたデッキやビートダウンといった幅広い相手に刺さる《デッドブラッキオ》を無理なく採用できる点や、《アルファリオン》を用いた安全なフィニッシュ、一度《ボアロパゴス》が作れた後は攻防ともに高水準であることは高く評価できる。黒単ヘルボロフ以外には大きな不利対面が無いのも魅力的である。
白単天門
上記の各デッキの欠点が気になり、消去法で白単天門を使い始めたのだがいくつかの点で環境的に通りの良いデッキであることがわかった。
・スタン落ちの影響でビッグマナ系統のデッキが大幅に減少し、《VANベートーベン》による即詰みのパターンが少なくなった点
・赤緑モルトNEXT、赤緑t黒モルト王、黒単ヘルボロフ、イメンブーゴの使用者がそれ程多くなかった点
・一時期流行していたトリガーロージアに有利な点
などが挙げられる。二点目であげている4つのデッキの開拓がそれほど進んでいなかったため不利対面が少なかった。これらのデッキの中でも特に黒単ヘルボロフとイメンブーゴは使用難易度が高く、相手のミスで拾える試合もいくつかあったことも追い風となった。また《ヘブンズヘブン》、《エンドレスヘブン》と言った2種のドラグハートの単体スペックが非常に高く、光のドラゴンも盤面制圧に長けているためデッキパワーが高いことも自分の好みと合っていた。
採用カード理由
ほぼテンプレ通りの構築なため一部カードについて記述
《コッコルア》
黒単ヘルボロフの《タイガニトロ》に対して《ボンソワール》を抱えていても引いたカードをプレイできるマナ域まで到達できていないため、再度ハンデスされて全く展開できずに終わる。《ドラゴンズサイン》が無効化される《タイガニトロ》存在下で光のドラグナーを使えるようにするために採用した。
《トロワチャージャー》
レッドゾーン、赤青uk対面に《シールドレイユ》のマナ武装や《ドラゴンズサイン》手打ち、《エメラルーダ》を間に合わせるために採用。シーズン終盤にて赤青ukに《ボルシャックホール》採用型が見られ、《勝利のリュウセイカイザー》に対しても強く出ることができた。
《コッコルア》とこのカードの双方に共通していることとして、抱えた手札を使う前にゲームを決められることを防ぐ役割がある。
《エンジェルフェザー》
新弾で登場した新たなドローソース。《ジャスティスプラン》とは異なり《ドラゴンズサイン》を回収できるため安定度が上がる。前述した通り《コッコルア》、《トロワチャージャー》との選択枠と考えていた。白単天門ミラーでは、どれだけ光のドラゴンを握っているかの勝負になりやすいためミラーではこちらの方が優先度が高い。しかし、白単天門とのマッチング数よりも赤青uk、レッドゾーンを合わせたマッチング数の方が多く、有利対面を落とすことを嫌ってこのカードの優先度を下げた。手札の枚数が必要な白単天門において、大量ドローが期待できる《ジャスティスプラン》の方が優先度が高いと感じドローソース2種の枚数配分はこのようになった。
《ヘブンズゲート》
一時期は天門抜き天門と呼ばれるほど不採用の構築が多く見られたが、理由は単純で《ドラゴンズサイン》4枚のみではビートダウン対面を取りこぼすことがあったから。4枚は過剰であることと、《ドラゴンズサイン》と合わせてトリガーを7枚体制にすることで6割以上の確率で盾に埋まっていることが期待できるためこの枚数とした。
不採用カード
《ゴールドレイユ》
ビートダウンに対しては《ヴァルハラグランデ》、《ヘブンズゲート》で十分であり欲しいと感じる場面が無かった。ミラーにおいても腐りやすく、下手にプレイすると逆に利用されて盤面が壊滅する可能性もあるため慎重なプレイが求められる。《エメラルーダ》とのコンボは強力であるため採用するならば《エメラルーダ》を多く採用し、現在のリストよりも後ろ寄せの構築にした際に採用されるだろうか。
まとめ
1706に到達でき、一つの壁を越えられたことに満足しているものの、前期に愛用していたイメンブーゴの強さに気付くのが遅れたのが心残りです。上位帯でマッチングすることが多かった白単天門に対して強く出られることを考えるとイメンブーゴが勝ちデッキだった可能性もありました。さらに上を目指すためにも環境に存在するデッキを早く知るといったことの重要性を痛感するばかりです。
また、新弾一か月目の今期でしたが、環境にレッドゾーン以外の大きな変化が現れなかったこと、そのレッドゾーンも受けデッキの増加であまり活躍できなかったことが残念でした。そのためスタン落ちが主に環境を動かすこととなり、前期の延長戦のような感覚でした。来期は新規デッキの開拓、今期に十分に使いきれなかったデッキの練習から始めたいと思います。
拙い文章ですがここまで読んでくださった皆様、あるいは少しでも目を通してくださった皆様、ありがとうございました。来期も頑張っていきましょう。質問などございましたらお気軽にX(@evr0uc)にてお声掛けください。
さえじま